各コンポーネントがモジュール化された、1030 nm帯ピコ秒ファイバーレーザーキットです。
全てのファイバーにコネクターがついているため、融着機を使用せずに簡単に構築できます。
また、簡単に系の組み替えが出来るため、各コンポーネントの機能を確認する事が出来ます。基礎実験やファイバーレーザーの学習に最適なキットです。
::超短パルスレーザーの解説
::ファイバーレーザーの解説
特徴
下記のような機能を実現できます。
- SAMを使用したパッシブモードロックピコ秒ファイバーレーザー
- ピコ秒発振器とファイバーアンプの組み合わせ
- 1030 nm帯CWレーザー発振
- 広帯域ASE光の出射
構成と仕様
構成
モード同期偏波保持Ybファイバーレーザーキットには
- 光学部品一式
- 半導体レーザー
- 半導体レーザーのドライバー
- 保管用ケース
が含まれています。
下図はWDMカプラーが共振器外に設置されたピコ秒発振構成の構成図です。
PHS:Passive heat sink
SAM:Saturable absorber mirror
Yb:Yb添加ファイバー
WDM:WDMカプラー
FBG:ファイバーブラッググレーティング
PM:パワーメーター(付属しません)
PD:フォトダイオード(付属しません)
M:オシロスコープ(付属しません)
モード同期偏波保持Ybファイバーレーザーキットの構成例
仕様例
パルス幅:数 ps
中心波長:1029 nm
平均出力:9 mW
繰返し:92 MHz
出力光のパルス列
得られたレーザーの出力とスペクトル
アプリケーション例
- マルチフォトン顕微鏡
- 光コヒーレンストモグラフィ
- 非線形分光
- THz波発生
- 材料特性評価
- ファイバーレーザーの理論教育・研修
価格と納期
製品名:偏波保持型モード同期Ybファイバーレーザーキット
型番:FL-PM-MLYb-kit
価格:¥1,380,000(税抜き)
納期:約1ヶ月
*中心波長が「1.5 μm型」、「0.9 μm型」のモード同期ファイバーレーザーキットもあります。
*より高強度を得たい場合はファイバーアンプキットと合わせてご利用いただけます。
オプション
必ず必要な装置
分光器もしくはスペクトルアナライザー
モードロックの確認、レーザー光のスペクトルの測定に使用します。
モードロックの確認は、フォトディテクター・オシロスコープでも代用可能です。
::光スペクトルの測定方法
::分光器の解説
製品:CCS175/M
価格:約26万円(ソーラボ)
*上記製品の仕様上の対応波長は1000 nmですが、CCDカメラの感度が1100 nmまであるためモードロックの確認に使用できます(実証済み)。正確な波長の測定を保証するものではありません。
ビュワーカード
励起用のレーザー光とキットから出力されるレーザー光は目に見えません。レーザー光を確認するためには、専用のビュワーカードが必要です。
::ビュワーカードの解説
製品:VRC2(ソーラボ)
価格:約1万円
必須ではないがあった方がいいもの
パワーメータ
レーザー光のパワーを測定するための装置です。キットを組み上げる際に、レーザー光が効率よくガイドされているか確認できます。
::パワーメータの解説
製品:PM121D(ソーラボ)
価格:約17万円
レーザー光の測定に用いる装置
フォトディテクター・オシロスコープ
レーザー光の強度を測定することができます。また、パルス列を観察することでモードロックがかかったかどうかの確認に使用します。
::フォトディテクターの解説
::オシロスコープの解説
・フォトディテクター
製品:DET10N/M(ソーラボ)
価格:約6.4万円
・オシロスコープ
製品:Picoscope6404C(Pico Technology Limited)
価格:約67万円
FROG
レーザー光のパルス幅に加えて、位相も同時に測定することができます。
::FROGの解説
製品:8-50-ECO(Swamp Optics)
価格:約120万円