Light Conversion製 CARBIDE
特長
CARBIDE の特長は下記となります。
- 3波長フェムト秒レーザー:基本波(1μm:IR)、第2高調波(0.5μm:VIS)、第3高調波(0.3μm:UV)の出力が可能
- 高平均出力(80 W)
- 高パルスエネルギー(2 mJ@IR)
- パルス幅可変(350 fs〜10 ps)
- パルスオンデマンド機能
- BiBurst(GHz Burst in MHz Burst)(ビバースト)機能
CARBIDE フェムト秒レーザーの用途・アプリケーション例
- 微細加工
- 非熱加工
- 薄膜加工
- 3次元加工
- スクライビング
- フェムト秒レーザー加工
- フェムト秒時間分解分光
- 高非線形ファイバーの励起
- OLEDの切断
- ポリマー薄膜や箔の切断
- 樹脂へのマーキング
CARBIDE の構成
CARBIDE は、チャープパルス増幅(CPA)方又は方式に基づいて構成されています。
モード同期Ybレーザー発振器から射出されたフェムト秒パルスレーザーは、パルス伸長器にて、ピコ秒・ナノ秒までパルス幅が伸長されています。伸長されたパルスレーザーは、再生増幅器により、100W以上まで増幅されています。増幅されたパルスレーザーは、パルス圧縮器により、ピコ秒・ナノ秒からフェムト秒にパルス圧縮されています。圧縮されたパルスレーザーは、基本波(IR)レーザーとして、使用されます。
グリーンレーザーを使用したいときは、SHGユニットを通して使用されます。
UVレーザーを使用したいときは、THGユニットを通して使用されます。
CARBIDEの3波長フェムト秒レーザーの仕様
CARBIDEは、波長1030nm、515nm、343nmの3波長のフェムト秒レーザーがそれぞれ射出されます。仕様は下表になります。
基本波 | SHG | THG | |
中心波長 | IR 1030 nm |
Green 515 nm |
UV 343 nm |
最大パルスエネルギー | 2 mJ | 500 μJ | 250 μJ |
最大平均出力 | 80 W | 40 W | 20 W |
繰り返し周波数 | ~ 2 MHz | ||
パルス幅 | 340 fs | ||
パルス幅チューニングレンジ | 340 fs 〜 10 ps | ||
ビーム品質 | M2 < 1.2 | ||
バーストモード | GHzバースト、MHzバースト、BiBurst(GHzバースト in MHzバースト) |
出力特性
CARBIDEのフェムト秒レーザーにおける繰り返し周波数とパルスエネルギーのグラフです。
赤線は、基本波(IR)で出力80Wの状態で、繰り返し周波数を上げていったときのパルスエネルギーの状態を示しています。
緑線は、SHGユニットを通した後のGreenのパルスエネルギーの状態を示しています。
青線は、THGユニットを通した後のUVのパルスエネルギーの状態を示しています。
バーストモードとは
バーストモードは、下図のように、シングルパルスモードではなく、パルスのパケットであり、一定の等間隔で構成されます。
CARBIDEには、BiBurstと呼ばれる、バースト・イン・バースト機能があります。バースト・イン・バーストとは、GHzバースト・イン・MHzバーストのことです。
MHzバーストは、ナノ秒周期のN個のパルスを含み、GHzバーストは、ピコ秒周期のP個のパルスを含むことができます。
BiBurstレーザーは、次世代集積フォトニックチップ製造、次世代ディスプレイ製造、量子技術などのハイテク製造業界に新たな機能をもたらします。
アプリケーション例は
- 脆性材料の穴あけおよび切断
- ディープエングレービング
- 選択的なアブレーション
- 透明材料の体積改質
- マイクロマーキング
- 表面研磨
- 表面高機能化
となります。
CARBIDEにおけるバーストモードの例